ホラーゲームの新作をあそぶ。

連邦捜査官のグレースは連続怪死事件の調査を命じられて廃ホテルに向かう。そのホテルで彼女は8年前に母を失っていた。死ぬまぎわの母が額縁の裏に隠したファイルをさがせば、そこには謎のフロッピーディスクがしまわれていた。

母を殺した謎の男は「ようやくみつけた」といったまま息絶えた。いまそのホテルで悪夢をフラッシュバックさせずにはいられないグレースは安楽椅子にかけた白衣の男をみる。男は「ようやくみつけた」と反芻して彼女を連れ去る。やがて療養所のベッドにはりつけにされながら意識をとりもどしたグレースは、怪物化した療養患者の網をかいくぐって脱出することをめざす…

敵を皆殺しにするためのゲームではなくて、敵から隠れて逃げるためのゲームだから、死なずに済むようなうまいやりかたを創意工夫させるのがおもしろい。静かに恐怖心をあおって先に進むのをためらわせる演出にいつもひどくストレスを感じさせられながら、ミスって命を落とすたびにああこのやりかただとだめなんだとおぼえて、もっといいやりかたを考えようとリトライせずにはいられない。気づいたらすっかりハマってしまって、嫌だ嫌だとおもいながらもふしぎとあそびつづけていた。

一週目を標準難易度でクリアしたあと、二周目は難易度をあげてもういちどあそび、三周目にはいちばん低い難易度で取り逃したチャレンジ要素を埋めた。ここまでくれば最強武器のクリア特典もアンロックできてしまっていて、まだ「インサニティー」と銘打ってある最高難易度はあそんでないけど、最強武器があればゴリ押しでクリアできそうなのもわかってしまって、それをしても興醒めかなとおもってここまでにする。

中学生のとき、中古屋で千円ずつくらい出し合って買った『バイオハザード4』を友だちの家で何周もやった。今作は順序でいえば『9』にあたるらしい。そのあいだを埋めるいくつかのシリーズ作でなにが起こったのかはぜんぜん知らずにあそんで、それを知らないせいでつまらなくなることはほとんどなかった。エンディングの細かい演出だけがより広いサーガとのつながりを示唆して、なにをいっているのかよくわからないと感じさせたことはあっても、無粋というほどにはおもわなかった。

40時間弱はあそんでいたようで、めったにゲームにのめりこむことのない生活にとっては新鮮な季節だった。遅くまであそびすぎて睡眠時間を乱してしまうこともあった。こう極端にのめりこむのではなくてもっとうすく気軽にあそべる器用さがあればいいのにと反省しながらベッドにはいったこともあった。

もっとも、遅いとはいっても二時をすぎてあそびつづけることはなかった。眠くてできなかったともいうから、際限なくあそびつづけるほど精力が充実しなくなったということのよう。十年前なら夜通し飽きずに朝までコンピュータを叩き続けられたとおもえば、それを否定的にとって体力がおとろえたということもできるけど、そうでなければむしろたまの気晴らしにうってつけのゲームをあそんで満足したことは健康維持のためのことと積極的にとってもよさそう。