五月にソフトボールの市民大会がある。そのためのチームに混ぜてもらうことになる。隣のCさんが誘ってくれた。

四月から毎週水曜日の夜練がはじまって、いつも備品のファーストミットをお借りして参加させてもらってきた。キャッチボールをして、ノックを受けて、フリーバッティングをする。二時間の練習は毎回あっというまにすぎて、いい汗かいて帰ることになる。

大会のときには例年ひとり厳しい審判がいて、ファーストミットでファースト以外の守備についていると違反あつかいにしようとしてややこしいらしい。こちらはチームのなかでいちばん新参者なわけで、どこでも言われたところを守れるようにしたい。そもそも備品の数もおおくないから、練習にきてくれるメンバーが増えるほどグローブの融通がむずかしくもなる。

はじめの練習ではおぼつかなかったゴロ捕球はなお下手っぴながらだんだん成功率があがってきて、球際で手をのばしておもわず飛びつきながらのダイナミックな捕球もまれにできるようになってくると、ファーストミットが手に馴染んできているかもと信じられるようになってくるのと同時に、本番でどのミットを使うかわからないのが心もとなくもなりはじめた。

春の恒例行事といって来年からも続いていく気配が大会にはあるし、来年からも出続けるつもりでひとつ自分のためのグローブをスポーツ用品店に見繕いにいく。硬式、軟式、ソフトボール向け、という区分のなかでさらに二遊向け、三塁向け、外野向け、ファーストミットにキャッチャーミットといって細かくわかれているうち、初心者向けのオールラウンドモデルをひとつ無難にえらぶ。

いちばん安いので六千円か八千円くらいかなとおもってみにいったらほんものの値札はその二倍もしますよといっているのにすこし尻ごみしながら、ミズノの牛革のちゃんとしたやつでこの値段なら相応かなと自分を納得させる。あたらしい革のいいにおいが家のなかにしている。次の練習にわくわくしている!